2011年6月15日
キッズデザイン協議会
会 長 和田 勇
"この日から何が変わったのか"
"この日から始まったのか"
2011年3月11日。近代国家としてかつて経験したことのない複合災害に直面したこの日は、あらゆる意味で私たちにとっての転機として記憶されるでしょう。
今、日本ではあらゆる領域で、あらゆるプロフェショナルが"日本人が試されている"という意識のもと、自らの責任で、自らが出来ることをもとに、未来へのデザインを描き始めています。しかし「復興」というキーワードを真に希望に溢れた言葉にしていくためには、誰のための、何のための「復興」かという軸が重要です。
今、被災地で、未曾有の災害というピンチを、新しい街づくりへのエネルギーに転化し、立ち向かっている人々を駆り立てている想いがあります。
それがFor our children
子どもたちの未来のためにという想いです。
真の復興が、長いスパンでの戦いになっていくであろう現実。その中で、過酷な体験をした子どもたちは、私たちにとっていかに守っていくかという視点と同時に、10年後における新しい街での復興の担い手として、いかに育んでいくかという視点も重要です。
その意味で、復興のシナリオはすなわち、日本の未来を担う子どもたちの生き方そのものになるはずです。
「キッズデザイン」は、子どもを安全かつ安心して産み育てられる環境のために、「子どもたちの安全安心の向上と健やかな成長発達に役立つものづくりや社会環境づくりを推進するために生まれたコンセプト。
そのコンセプトの推進に共鳴する企業・団体を会員とし2007年に発足したのが、私たちキッズデザイン協議会です。
今、私たちは、子どもを安心して産み、育てられる成熟社会をこの国で実現していくことだけでなく「子どもの創造性・感性を豊かに育む社会をデザインすることは、未来をデザインすることである」という新たなコンセプトのもとに、日本が将来も「なくてはならない国」として機能するためにどのような人を育てるかという視点も含めた使命を「キッズデザイン」が負うべきであるという思いのもと、新たな一歩を踏み出しました。
そうした中で今回の震災と復興の問題に直面した私たちは、「子どもを産み育てることが嬉しく、楽しい社会」「子どもが活き活きとした笑顔でやりたいことに取り組める社会」を復興後のめざすべき社会と位置付け、新しいコンセプトの具現化に取り組んでいく覚悟を決めました。
そのためには、今後はすべての国の機関、自治体、企業、生活者が、英知を結集し、役割を分担・補完しながら、すべての子どもたちの未来に夢と希望を与えられるようにしなければなりません。
復興は、単に街の機能を復活させることではありません。雇用も含め、そこに人が定着していくための仕組みがあるかどうか、多世代がそれぞれの役割を発揮できるコミュニティが生まれるかどうか、そして子供たちにとっては、自分たちの社会は自分たち自身で創り上げて行くという強い意志が芽生えるような環境であるかどうかが、真の復興への答えでもあります。
人生で最も多感であり、またその後の人生を決定づける大切な時期に、いかに子ども視点で、未来のデザインをサポートできるか。それが私たちの使命であると考えています。
キッズデザイン協議会は、私たちの考えに共鳴する会員企業の輪を広げながら、今後、国の定める復興構想に連携し、10年後の社会を担う子どもたちを主役にする実行プランを、被災地の自治体とともに提言し、復興への責務を果たしていきたいと考えています。












